No.1からの続き▼
TICグループさんのご尽力により、
スパルコシート(一部ラインナップ)+カワイ製シートレール=車検対応、
が完成。
現在対応可能車種は、テスト済みのFT86左右、ND5RCの左右。
今回、ZC33がテストに入りました。
S660のレールもカワイ製作所で準備中。
年内には、ハイエース、JB64ジムニーもテスト予定。
車検対応化において重要になるのは強度の証明。
ラインナップを増やす毎に、シートレールを破壊するのは当然。
破壊テストの結果数値を元に、安全性証明の計算結果と根拠を、書類にして提出することが必要。
シート側も、強度や難燃性等などの基準、規則に沿ったものであるか証明する必要があります。
言葉にすれば簡単にきこえますが、シートとレールに関しては、何をどう証明するかの難易度が高い。
だからこそ、シートとレールが市場に豊富に存在していても、多くが「一般公道使用不可」なのです。
例え十分な強度と安全性があっても、証明できなければ意味が無い。
そこでTICさんが必要なのです。
30年近く前に起業され、年間800超の公認車検を請け負ってきた知識、経験がなせる技。
このチラシはオートサロン時に配布されたパンフレットに入っていたもの。
まだホームページ上には掲載されていないようです。
今回、越川代表、水野代表の想いを聞くことが出来たのが一番嬉しかった。
「長年、公認車検に関わってきたものとして、「良い製品」が認められないのは残念なこと」
「同時に、危険なものや、ルールから逸脱したものが幅を利かせてしまうと、社会の安全を脅かした結果として、改造規制が強化されます」
「だからこそ業界一丸となり、正しい知識と技術で自らを律し、安全で合法なものを世に送り出すことが、結果、カスタムの自由度があがり、自動車文化の発展につながります」
「2~30代の若モノに将来性を感じています。コンプライアンス意識が高い。『車検もお上も知ったこっちゃねえ』になりがちな我々スーパーカーブーム世代とは感覚が違う。業界が変わるチャンス」
お話を聞いて、ワクワクしてきました。
近い将来、TICステッカー装着のシートレールや、他の製品が、検査場で顔パスになる日を確信。
いい写真が撮れました。
仕事が好きな人たち。お金儲けよりも人に喜んでもらうのが好きな人たち。
お金が欲しいだけなら、すでに売れているスパルコシートを、そのまま売るほうがラクなのですから。
と、ここで終われたら良い感じなのですが、その後、ヒト騒動。
18時半に打合せが終わり、夜中に東京の足立まで戻らないといけないのに、
「鍵が無い!」
と大騒ぎ。カワイ製作所の工場内、事務所、駐車場、トイレをすみずみまでみんなで探索…
宿を取るか、ワタシのハイゼットを乗っていってもらおうかと諦めかけた矢先、
「あった…」
といって出てきたのは、私が用意した手土産の紙袋の中(笑)。
え!?ボクのせい!?!?(笑)
初対面の印象は、職業柄もあり、ドライで理知的で理屈っぽいかたを想像していました。
でも、コロナが本格的になってきた4月、入手困難だったフェイスシールド製作方法をネット公開し、手作りした量産品は病院に無料提供。
水野代表との関係も長年にわたり大切にし、打ち合わせ中には我々関西人たちを笑わせるジョークを連発。
実は、情と熱量が高いヒトなのだとわかり、嬉しくなりました。
2021年始動予定のこの企画、ご期待ください。
会社に戻るとすっかり夕暮れ。
日没が早くなりました。
もう一仕事。
精米しなきゃ。
祖父が米問屋を経営していた名残で、今も親戚一同は質の良い玄米をもらえます。
生まれたときから、大きな精米工場が遊び場でした。
玄米のほうが体に良いといいますが、やっぱ上白でしょ!
マヨネーズご飯サイコー!メタボ万歳!
おじいちゃんの脱穀機の100分の1の大きさですが、やることは同じ。
数千キロの玄米が敷き詰められた脱穀機の中を泳いで遊ぶのが大好きでした。
夏でもひんやりしていて、肌触りが良い。見つかったら拳骨。
もちろん、40年前の話ですから時効。
脱穀されて真っ白になったお米が「サーッ」と落ちてくる音も大好きでした。
脱穀したては、ちょっと熱いくらい。
昔は、この後、天日のしたで広げて、変色や変形した米粒を一つずつ丁寧に取り出していました。
おじいちゃんはとても丁寧に精米をこなしていたことを記憶しています。
従兄弟が継いだのですが、結局ダメになりました。
彼が吐き出すように言ったのは、
「スーパーで『もっと安く』ばかり言われるンや。他所は有名なブランド米を謳った上でめちゃくちゃ安いが、ほとんどB級品の混ぜ物。ラベルも偽っている。でも、スーパーも、消費者も喜んで買うんや…」
偽装米なども一部騒がれ、逮捕者もでましたが、結局、安いものに淘汰されました。
おじいちゃんが真面目に、お客様のことを想って販売していた米を、偽ってまでは販売出来なかった。
買う側の消費者が、そこに気づいてくれないと、良いものは淘汰されてしまいます。
3UPの岡崎さんは、当社の開発主任が家で作っている米の大フアン。
「あのお米、一度食べたら、スーパーのお米が臭くて食べられなくなったのよ」
こういうヒトは実は沢山居るはず。あの当時、SNSがあれば美味しいお米のアピールする方法があったかもしれない。実はこのブログは個人的にそういう後悔もあって立ち上げたのです。
「お天道さまに恥ずかしくないようにしなさい」
とおじいちゃん、おばあちゃんに言われて育ちました。
今回のシート/レール車検対応も、当社の商品も、おじいちゃんのお米のように、世にだしても恥ずかしく無いもので勝負!
おかしいなあ。
おばあちゃんには、
「おこめやさんはやらないよ。えらいはかせか、せかいをとびまわるビジネスまんになる」
といってたらしいのですが…
凄い人間にはなれませんでしたが、少なくとも、お天道さまはまだちゃんと見れています。